事例紹介
写真:(左から)大田様、髙屋様、矢野様、飯田様
得意先への請求書発行における業務負荷と時間を大幅に削減
株式会社日清製粉ウェルナ
「マ・マー」や「青の洞窟」などのブランドで知られるパスタ・パスタソースをはじめ、小麦粉を中心とした幅広い事業を展開されている日清製粉ウェルナ様。ファイネットの提供する「ファイル配信サービス」の導入により、得意先への請求書発送に伴う、印刷・封入などの作業を大幅に削減しています。(本文中敬称略)
ご担当者様(取材当時)
- ■株式会社日清製粉ウェルナ
DX推進部
部次長
大田 健司 様
DX推進部
IT課 課長
飯田 貴俊 様- 管理部
髙屋 友樹 様 - 管理部
矢野 真泉 様
※記事内のデータや組織名、役職などは2026年1月29日の取材時のものです。
年間1,000時間を請求書発行に費やす
――初めに貴社の事業概要についてお聞かせください。
大田

日清製粉グループの食品事業を担う中核企業として、パスタやパスタソース、プレミックス(調整粉)、家庭用小麦粉、調理食品、乾麺及び冷凍食品などの製造・販売を行っています。70年以上の歴史を誇る「マ・マー」ブランドをはじめ、30周年を迎えた「青の洞窟」など、家庭用加工食品において幅広いトップブランド製品を有しています。
簡便、本格、健康の提供を念頭に、グローバル規模での製品展開に注力しています。また近年では、「環境」をキーワードに、家庭での調理に用いる電気、ガス等の消費削減に貢献する、早ゆでパスタシリーズ「FineFast」を提供するなど、おいしさと機能性に加え、持続可能な社会に貢献する製品の開発にも積極的に取り組んでいます。
――貴社の請求書発行業務が抱えていた課題についてお聞かせください。
髙屋

当社では、月間約1,300件、枚数ベースでは1万ページ超の請求書を郵送していました。請求書の印刷・封入・郵送といった作業は、各拠点の担当者が分担し、人手で対応していました。
月初はこれらの作業に追われ、他の業務に手が回らない状況が常態化していました。
当社では、受注から出荷、販売、請求書作成までの一連の処理はシステムにより電子化・自動化していたものの、紙での請求書発送という物理的な作業は自動化が困難でした。
できるだけ月初の早い段階で得意先様に請求書を届ける必要があるため、作業が特定の時期に集中する傾向にあり、複数部署が同時期に対応していました。その作業量は延べ数で年間250人、1,000時間程度のボリュームでした。
業界での圧倒的な知名度が決め手
――貴社では、そうした請求書発行業務における膨大な人的負荷と時間の低減を図るために、ファイネットが提供する「ファイル配信サービス」を導入されました。導入までの経緯や選定のポイントについて教えてください。
飯田

髙屋が話したように、当社では以前から各種業務のシステム化による自動化・省力化に取り組んできました。請求書発送業務についても同様に検討を進めていたところ、当社が既にEDIサービスで利用しているファイネットから、新サービスとして提供準備が進められていたファイル配信サービスの検証プロセスへの参加を打診されました。
この検証プロセスへの参加を決めた時から、本サービスが当社のこの課題を解決する最有力の選択肢になるであろうと予想していました。
その理由として、EDIサービスを通じて当社や多くの得意先様が既にファイネットを利用しており、知名度を含めた導入障壁が低い点に加え、ファイネットが酒類・加工食品業界の共通基盤として、業界特有の商慣習や法令を的確に踏まえたサービスを提供している点が、比較検討していた他社サービスに対して絶対的なアドバンテージだと思えたからです。
比較検討の結果、そうした直感が正しいことが確認でき、サービスの正式リリースを待ってから導入決定の判断に至りました。
――ファイル配信サービスの活用に向けた社内外への対応はどのように進められたのでしょうか。
飯田
ファイル配信サービス自体、ファイネットのEDIサービスの仕組みを利用したものであるため、総じて技術的なハードルは高くありませんでした。
システム面での定義設定や、当社の会計システムを担うERPなどの開発管理はDX推進部が、請求書内容の要件確認は管理部の経理担当が担いました。
要件の確定と既存システムの改修などの開発には、利用開始までのおよそ6カ月のスケジュールで取り組み、比較的余裕を持って作業を完了できました。
請求書発送はもともと営業部の業務でしたが、業務プロセス移行に当たっては、EDIサービスに精通したDX推進部と管理部の2部署による事務局体制を構築しました。
この体制の下、営業部への周知をはじめ、各地区との相談・調整を主導したことで、社内合意形成を円滑に進めることができ、スピード感のある対応を実現しました。
矢野

一方、得意先様への告知や業務プロセス切り替えに伴う各種依頼については、事務局が窓口となり、電話やメールを通じて個別にご案内を進めました。まずは請求書を電子化して送付する際の宛先となるメールアドレスを各得意先様からヒアリングしました。次にDX推進部がそのメールアドレスを登録した送付先マスタを整備して、実際に請求書の電子イメージを送付できる環境を整えました。
その後、得意先様にはファイル配信サービスにログインしていただくようご案内し、不明点があれば当社か、もしくはファイネットに直接問い合わせもしていただくようお願いしました。
当社が行ったファイル配信サービス利用に向けた体制整備のアプローチは、一見すると手間が多く時間がかかる方法に思われるかもしれませんが、結果的には切り替えに関するトラブルが最小化され、円滑に電子化を進められました。
約7割の作業量削減を達成
――ファイル配信サービスの導入により、具体的にはどのような成果が得られたかをお聞かせください。
矢野
2024年10月の本格稼働以降、2026年2月までに得意先様の社数ベースで約5割、請求書の枚数ベースでは約7割が電子化されました。
これにより計算上は、当初、請求書発送業務に費やされていた1,000時間のうち、7割程度、すなわち700時間相当の作業が削減されたことになります。特に月初の作業負荷が大きく軽減され、日々の業務に大きな余裕が生み出されているという感謝の声も我々のところに届いています。
郵送すべき請求書の数が減ったことは導入当初から実感できたようで、従来課題となっていた作業量、負担感の大幅な削減を実現できたことで、今回のサービス導入についての社内の評価も大いに高まりました。
得意先様にとっても、月初の早いタイミングで遅延なく、確実に当社から請求書が届くようになったことのメリットは大きいものと思います。
例えば従来であれば、昼間に請求書の出力や封入の作業をして、夕方に発送しても、得意先様の下に届くまでに早くても約2日かかります。ファイル配信サービスを利用している現在では、請求書が作成された当日の午前には配信されますので、リードタイムが劇的に短縮されたといえます。
――今後の展望とファイネットへの期待についてお聞かせください。
髙屋
実は、まだファイル配信サービスへの切り替えをご案内できていない得意先様もあります。そうした意味では、移行の取り組み自体はいまだ途上にあると言わなければなりません。
当社では今後も引き続き、現状未案内の得意先様に対し、本サービスへの切り替えのご案内と準備のお願いを進めていきたいと考えています。
そして基本的には、すべての得意先様にファイル配信サービスによる請求書の電子化へ移行していただけるよう、取り組んでいきたいと考えています。
もっとも、得意先様の中には、現在は固有の事情により請求書の電子化へとかじを切れない企業があるのも事実ですが、今後状況の変化もあると思いますので、その際は用意されているファイル配信サービスのオプションメニューの活用を含めて柔軟に対応をしていければと考えています。
大田
ファイネットは、酒類・加工食品業を支援するEDIサービスを中心に、業界の共通基盤として重要な役割を果たしてこられました。業界特有の商慣習にフィットしたサービスの提供や帳票の標準化は、加盟企業にとって様々な業務効率化の糸口になると思います。
今後も引き続き、業界の商慣習や特性に合わせた各種サービスの機能強化に取り組んでいただきたいと考えています。
当社としても、業界内での連携フォーマットや業務プロセスの標準化に貢献すべく、加盟企業の皆さんに対するサービスの普及を積極的に進めていきます。
――ご期待、ご要望に沿えるよう引き続き取り組んでまいります。本日は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
CORPORATE PROFILE
株式会社日清製粉ウェルナ
(Nisshin Seifun Welna Inc.)
- 代表者
- 取締役社長 岩橋 恭彦
- 設立
- 2001年7月
- 本社所在地
- 東京都千代田区神田錦町一丁目25番地
- 事業内容
- パスタ、パスタソース、プレミックス、家庭用小麦粉、調理食品、乾麺および冷凍食品など加工食品の製造・販売
当社は、小麦粉、プレミックス、パスタ・パスタソース、冷凍パスタ等の加工食品を製造し、家庭用・業務用の各市場にお届けする総合食品メーカーです。
日清製粉グループの食品事業を担う中核企業として、「信を万事の本と為す」と「時代への適合」の社是を前提に、皆様の「健康で豊かな生活づくりへの貢献」を推進しております。